Fluid Dynamics
Lubrication Analysis

■概要■
ここでは、潤滑と第2粘性係数の関係を、例題を使って紹介します。

潤滑の技術は、既に完成されて分野といっていいでしょう。有限要素法を使ったプログラムも1970年代に発売されています。潤滑とは、2つの面の間に形成された薄い油膜が、大きな力を支持しながら、面間の摩擦を軽減することです。したがって、2つの面は接触することはありません。この潤滑がふんだんに使われている物として車のエンジンが上げられます。つまり、エンジン内の動く部品は、油に浮いた状態になっています。

潤滑には、くさび効果しぼり効果の2種類が存在します。くさび効果では、速度差があり且つ平行でない2面間の油膜圧力の発生を示します。しぼり効果では、平行な2面間の油膜の厚さが、時間とともに変化した時に発生する油膜圧力をいいます。余談ですが、潤滑と摩擦を総称して"Tribology"といいます。

油の流れは、ほぼ非圧縮laminar flowになります。これは、潤滑油の粘性係数が、水にくらべかなり大きいためです。つまり、非線形のconvective terms は無視でき、さらに、膜厚方向の速度成分(v)も無視することが出来ます。したがって、支配方程式も簡略化されます。

ここでは、下図に示す、くさび("Wedge")を例題に取り上げ、実際に圧力計算をしてみます。圧力は、下に示す様な分布になります。

Navier-Stokes の式を上図に適用し、式の展開から得られたx-軸方向の速度分布 u(y,dp/dx) に強制的に流れの連続の条件を与えると、次の様になります。流れの連続の条件とは、どの x でも油の流量は同じということです。つまり、Q(x)=一定。

前にもいいましたが、流体の非圧縮性は、流体が決めることです。したがって、流体の非圧縮性をコントロールするパラメーターが存在するはずです。ここで紹介している流体解析では、第2粘性係数がそのパラメーターです。

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