Electromagnetics and Ham Radio
Balun02
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■コイルの特性インピーダンス Z0
前にも言いましたがこのページを書くきっかけになったのが、“電流バランは伝送線路だから所定の特性インピーダンスをもっていなければならない”という一節を読んだことからはじまっています。 それ以前は、巻き数とコアーの情報をネットから得てバランを製作していましたが、思うような結果は得られませんでした。 色々とネットや書物を調べると電流バランQuarter-wave impedance transformer(λ/4 インピーダンス トランス)がベースになっています。 1/4 波長インピーダンス トランスとは、長さλ/4の伝送線路のことで、既知のインピーダンスで終端されているのを指します。 Quarter-wave impedance transformerは、スタックアンテナの分配手法で使われているQマッチで目にするインピーダンス整合の技術です。 負荷側と入力側の間に1/4波長の同軸を挿入することで、インピーダンスの変換ができます。 この伝送線路をコイル状に巻いたのがTransmission Line Transformer(伝送線路トランス)と言って電流バランもその1つです。 コイル状にすることでインダクタンスが形成されCommon mode信号を阻止することができます。電流バランは、コアーに伝送線路を巻いているので更にインダクタンス値が大きくなります。 上図は、上述のTransmission Line Transformerを表していてコイルの特性インピーダンス Z0は、以下の左式に従います。 そしてZ0について解くと右式になります。

\begin{eqnarray} \frac{Z_{in}}{Z_0}=\frac{Z_0}{Z_L} \end{eqnarray} \begin{eqnarray} Z_0=\sqrt{Z_{in}Z_L} \end{eqnarray}

Zin=50Ω、ZL=200Ωとすると、Z0=100Ωになります。 ネット等の情報によると、伝送線路の特性インピーダンスZ0は、コアーに巻く前の値と巻いた後の値では違いが有り、コアーに巻くと20%ほど低下するそうです。 私の測定では、数パーセントの変化でした。 下図を見てください。伝送線路の断面を描いたものです。 2つ円は導線を表しています。アルファベットのaとDは、それずれ導線の半径と2つの導線の中心間の距離を表しています。 GAPは2つの導線の表面間で一番短い距離を表しています。 ここでの実験では、どの断面でもこのGAPをキープするために様々な材料を使って特性インピーダンス一定を実現を試みています。 ただし、GAPを設けるために導線に被膜を付け2つの導線を密着させることでGAPをキープさせるのですが、同時に被膜は 誘電体であるためキャパシタンスが増大します。結果的に、特性インピーダンスは予想の値より低くなります。 したがって、被膜には比誘電率の低い材料を使い、出来るだけ被膜は薄くする必要が有ります。


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